ボートの操縦者が落水した場合、エンジンが停止せず暴走の危険を防ぐために、エンジンにキルスイッチがあり、始動時及び運転時にはこのコードの先端を操縦者の身体に取り付けなければならない。
ここまでは、安全対策として、いろんなところに記載はあるが、落水した操縦者がその後どうしたらよいのかという行動がどこにも明示されていません。
しかし、実際に操縦者がボートから落水した場合、海の天候次第でかなり対応が変わります。
● 海は静かであるが、ボートが走行中に自分が誤って落水した。
● 海は静かであるが、ボートが停止中に自分で誤って落水した。
● 海が荒れてきて、風も強く波も高くなってきて、ボートが大きく揺れたときに落水した。
● ボートは停止していたが、海が荒れてきて、風も強く波も高くなってきて、大きな波にボートが大きく揺れて落水した。
海が静かな場合は、風は弱い、潮の流れが速いとすぐボートが流されていく。
海が静かでも、海が荒れているときでも、ボートを簡単に捨てて、ライフジャケットを着ていても岸の方向に泳いではいけません。
岸が近くに見えても、錯覚してかなり距離があり、服を着たままでライフジャケットで泳いでもスピードは出ないし、潮に流されるし、すぐ疲れます。
落水した場合、まず、できうる限り、一番近い自分のボートを確保することです。捕まえたら絶対ボートから離れてはいけません。
◎ ボートが転覆していたら、ボートの下に潜って、ボートをひっくり返すこと。
◎ ボート内の荷物が流出しないように、どんなロープでもいいから縛ること。
◎ ボートが転覆していなければ、そのままボートに乗込む。
まず、ボートが沈没していない限り(インフレータブルボート(FRPは除く。)は衝突・座礁しない限り沈没しない。)、ボートに捕まっているか、ボートに乗ってください。
救助を待つ場合でも同じです。
落水した操縦者が一人で海からボートに乗込むことは、簡単ではありません。
◎ライフジャケットを着ていても 海面から出ているのは、頭だけです。
◎ボートのチューブ径は40センチ位あります。
◎軽いインフレータブルボートは、横から乗ると簡単にひっくり返ります。
僕が最悪の事態として、落水したら、絵のようにロープを両方のチューブに結びます。
そこに足を掛けて体を持ち上げて、ボートの乗込みます。
ヨット時代に、静かな海で2人を乗せて帆走していて、バランスを崩してひっくり返ったことがありました。
まず、初心者の2人をひっくり返ったヨットに乗せてから、一人で、流れていく荷物やシート(ロープ)をライフジャケットを着て、潜っては拾い、すべてまとめてヨットに縛りつけました。
そのまま、救助を待っていたのですが、波も静かで、ヨットがどんどん流されていくので、
もやいロープを体に巻いて、近くのブイまでヨットを泳いで引っ張っていたことがありましたよ。
ひっくり返ったヨットをヨットハーバーまで曳航してもらい、スロープについた途端、高校時代の先輩から「お前がいて、何をやっとんじゃあ!」と怒鳴られました。笑
荒れた海の場合は、暗くなるし、海はジャバジャバで、潜る、泳ぐで無我夢中です。先輩からは、「お前が死んでもヨットのほうが大切だ!!」という扱いでしたよ。笑
では、操縦者が落水してもボートから離れないようにするためには、次回(その3)で述べていきたいと思っています。
コメント
はじめまして。
ボートエースからの落水経験が2回あります。
1回目は今から25年前のことです、当時のボートエースは初期のもので船底が、丸型でした。
ボートのなかで腰が痛くなり、なにを思ったのか腰を伸ばそうと思い立ってしまいました。
その時ボートが、くると回り、体が海の中に落水です。
一瞬なにが起きたのか分かりませんでした、手には釣竿を持ったまま、頭の上からボートエースが頭部に激突体が海の中に沈んでで行くのがわかりこれで死ぬのかと思いました、でも海面に顔を出しひっくり返ったボートを起こし海水が入ったままボートを岸まで漕いで助かりました。
季節は11月中旬でした。
100m位離れた所に漁船が居ましたが、私の落水に気が付きません。《近くに船が居ても安心は出来ません。》
それからは、1~2年釣りには行きませんでした。
2回目の落水は次回にお知らせします。削除
2007/5/29(火) 午後 7:25[ トトロ ]
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おお! なるほど! なかなかやりますね~。 乗り込み時の重心位置をロープでつくるなんて、考えなかったな。。。ふむふむ。
話は変わりますが、以前、救命胴衣を付けて泳いでみたのですが、結構浮力はありますね。でも、かなり泳ぎづらい。削除
2007/5/29(火) 午後 7:38[ w_o*ek*a*_w ]
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トトロさん、コメントありがとうございます。
本当に危なかったですね。ボートエースって中空構造でポリエチレン?だったと思いますが軽いんですよね。
特に落水の場合は、近くの他のボートでもわからないでしょうね。
腰が痛くなるのは、トトロさんだけではなく、僕でもそうです。
どんな椅子でも同じ姿勢をしていれば腰が痛くなります。
だから、僕は、できうる限り荷物を減らし、ボート内で寝転ぶスペースを必ず作ります。
手漕ぎボートの場合は、バウに頭を乗せて手足を伸ばします。
次回のコメントをお待ちしております。削除
2007/5/29(火) 午後 9:36[ PRODUCT-HIRO ]
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